食のコワーキングスペース「K,D,C,,,」は、「食」に関わる企業とフードチャレンジャーが出会い、新たな食文化を共創するコミュニティです。今回は、自社製品の開発・販売や食品の輸出入事業を手がける「株式会社Felicidad（フェリシダ）」様（以下、敬称略）をご紹介します。

美容業界から食品業界へ——Felicidad誕生の背景

左：上野雄太郎さん　右：Felicidad外部顧問 高原周右さん（Zero to One代表）

Felicidadは2016年に設立。飲食店コンサルティングやマーケティング事業を行うパートナー企業とともに、輸出入、自社商品の開発・販売事業を展開しています。

代表の上野雄太郎さんは、美容・健康商品メーカーでキャリアをスタートし、美容室向けのヘアケア製品の企画を担当していました。
やがて「美容サプリメント」の存在に興味をもち、効果、効能を研究するうちに、より自然で体に負担をかけない「食事による美しさ」を追及するようになり、食品の取扱いを強化。インドでの現地法人設立や新規事業の立ち上げを経て、35歳で独立。現在では世界中のすぐれた食品・調理器具を発掘し、日本市場に導入する事業を展開しています。

社名の「Felicidad」はスペイン語で「幸せ」を意味する言葉。エンドユーザーだけでなく、関わるすべての人が幸せになれるビジネスを目指したいという想いが込められています。

小規模だからこそできるスピーディーな市場開拓

Felicidadの強みは、小規模組織ならではの迅速な意思決定と柔軟な市場参入です。利益の確保よりも、新たな市場開拓のチャンスを優先し、大手が手を出しにくい分野にも積極的に挑戦しています。
また、上野さんの行動力も事業の成長を後押ししています。取り扱いたい商品の海外メーカーに直接連絡し、販売まで自ら手掛けるだけでなく、求める情報やパートナーを広範な人脈を通じて収集する情報力が、Felicidadの事業展開を支えています。

日本市場に最適化——「へスタンキュー」導入の成功

Felicidadが大きく注目を集めたきっかけは、2021年にアメリカから導入したスマートキッチン家電「へスタンキュー」。

IoT技術を活用し、家庭調理の火加減を自動制御するこの製品は、日本市場でも高い関心を集めました。

アプリのローカライズ作業をアメリカの現地法人と協力しながら開発を進め、精密な温度や時間設定など、和食調理に適した細かな調整を経て、問題を解決。日本市場での最適化につなげたほか、フライパンの直径を日本のガスコンロ規格に合わせるといった改良も加え、販売に成功しました。

カップ酒の海外展開——売れるための戦略とは？

最近では、カップ酒の海外展開にも力を入れています。単なる輸出ではなく、海外市場で売れるための戦略として、パッケージデザインや飲み方の提案を工夫。キャッチーな“ゆるキャラ”イラストを採用したり、冷凍してフローズンドリンクのように楽しめる飲み方を提案することで、エンタメ性を持たせた販売戦略を展開しています。

ラテンアメリカ市場への特化戦略

積極的な姿勢と多くの情報から、次のトレンドを見極める感度の高さで、独自の事業を展開するFelicidad。今後は自社製品の開発と海外展開をより強化していく方針です。特に注目しているのが、ラテンアメリカ市場。アメリカで需要の高いビーガン対応商品を、日本の高品質な食材と技術を活かして開発し、輸出を強化していきます。現在は、ビーガンラーメンパウダーなど、植物性食品の開発に取り組んでいます。

柔軟なビジネス戦略でグローバル市場へ

ラテンアメリカ市場への特化と小規模組織の機動力を活かした柔軟なビジネス戦略で、グローバル市場における成功モデルを築いているFelicidad。具体的なお話しをしてみたい、気軽な相談ごとから始めたいというかたは、ぜひ下記お電話番号またはサイトのお問い合わせページにお問い合わせください！

Felicidadの主力商品の開発秘話「海外の革新を日本の食卓へ——「へスタンキュー」と「ワンダリングバーマン」がもたらす新たな食体験」もぜひご覧ください。

【問い合わせ】
K,D,C,,,4F コワーキングスペース
〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目10−15 JR新大久保駅ビル4F
電話番号 : 03-6279-3908
(月‐金曜日※年末年始・祝日除く 9:00 – 18:00)
メール : kdc@kdc-foodlab.com
問い合わせフォーム：お問い合わせ » キムチドリアンカルダモン – KDC

※㈱Felicidad様は2025年2月末に退会されました