食の交流拠点で地域資源の価値を向上—浦幌町の旬の本ししゃも
Lab Report
イベント概要
十勝うらほろ町の豊かな食資源開拓
主催:一般社団法人十勝うらほろ樂舎
開催期間:2021年11月6日(土)
イベント詳細
北海道十勝郡の浦幌(うらほろ)町で、1年のうち40日前後という短い期間にのみ収獲される、希少な本ししゃも。地元以外ではほとんど知られていない旬の本ししゃものおいしさをプロモーションし、地元地域に改めてその価値を還元するためのクラウドファンディングが、国内最大のクラウドファンディングサイト・CAMPFIREで実施されました。プロジェクトを立ち上げたのは、一般社団法人十勝うらほろ樂舎。浦幌町を舞台に「持続可能なまちづくり」のための課題解決や事業創出に取り組んでいます。10月9日から始まったこのクラウドファンディングは162%という達成率で成功し、リターンの一つである「本ししゃも試食会」が、食の交流拠点である新大久保のK,D,C,,,で開催されました。
きっかけは、食にまつわる多様な情報とネットワークにアクセスできるK,D,C,,,と、地域資源の価値向上を目指す十勝うらほろ樂舎の出会い。このご縁がつくり出したプロジェクトが、「【十勝うらほろ】希少な本ししゃもの美味しさと価値を地域のこどもたちに伝えたい!」というクラウドファンディングです。オンラインショップなどで名産品を全国の消費者に届けるのではなく、クラウドファンディングを通してその背景にある浦幌町の地域性や人の魅力を丁寧に伝えることで、100人を超える支援者との出会いがありました。支援者は、かつて浦幌町に滞在したことのある方、知り合いが浦幌町にいる方、そして初めて浦幌町の本ししゃも知った方などさまざま。自分のまちではないけれど、多少の縁が生まれたまちを応援したいというたくさんの声をもらったそうです。
11月6日(土)に開催された本ししゃも試食会には、「『@KDC うらほろ町の本ししゃも試食会招待券』+お持ち帰り冊子」のリターンを選んだ十数名が参加。K,D,C,,,と縁のある和食料理家・石川昭子さんとイタリアンの伊藤隆志シェフが、新鮮な本ししゃもをはじめ浦幌町の旬の食材を使い、地元では見ることのできない新しい本ししゃもメニューを生み出しました。
石川さんは「本ししゃもと壬生菜の香味ジュレ」「本ししゃも手まり寿し 行者にんにく醤油ヅケだれ」などの和風創作料理、伊藤シェフは「生ししゃものタルタルとブロッコリーのチーズクリームのせクロスティーニ」「浦幌ししゃも丸ごとインサオールマリネ、フルーツ人参と南瓜のテリーヌ添え。」などのイタリアンを提供。どれもまったく新しいレベルの高いししゃも料理で、試食会に参加した支援者のみなさんからは、想像を超えた多彩なししゃもメニューやそのおいしさに驚く声が聞かれました。
試食会の冒頭では主催である十勝うらほろ樂舎より、浦幌町についてのお話やクイズもあり、お料理を待つ間も会場は楽しく和やかな雰囲気。試食会というよりもフルコースというくらい豪華な本ししゃものお料理が次々とサーブされ、味はもちろん、見た目も香りも食感もたっぷりと堪能できるひとときとなりました。
今回のクラウドファンディングとK,D,C,,,で開催されたリターン品の試食会は、浦幌町の本ししゃもの新しい可能性や、浦幌町に興味を持つ支援者との出会い、そしてK,D,C,,,を通した地域資源への新たなアプローチなど、たくさんの発見がありました。十勝うらほろ樂舎では、この成果を浦幌町へ持ち帰り、持続可能な地域の価値創造に向けて取り組みを続けています。
【十勝うらほろ樂舎】 |
北海道十勝郡浦幌町で、「持続可能な地域づくり」に必要な課題解決や事業創出に取り組む。地域の企業や団体などと連携し、次世代につなぐ豊かな社会づくりに貢献している。 |