最先端の海藻料理が教えてくれるリジェネラティブと多様性
Lab Report
イベント概要
SEA VEGETABLE
POP-UP RESTAURANT
主催:合同会社シーベジタブル
イベント詳細
和食ブームによる「うまみ」の素として、さらには、代替たんぱく質として、世界的にも注目度が高まっている海藻。日本は約1500種類の食べられる海藻が生息していると言われる「海藻大国」ですが、実際、私たちの食卓にあがるのはそのうち10数種類程度はないでしょうか。
一方で、近年ポテトチップスやお好み焼きなどで身近な青のりの中でも最高級品種とされる「スジアオノリ」の不作や、和食の出汁の根幹を支える天然の「真昆布」も激減するなどもニュースで目にすることが増えています。
このように可能性を秘めた未利用食材としての海藻の活用と、食文化の維持に貢献すべく活動しているのが、「合同会社シーベジタブル」です。K,D,C,,,にて海藻のコース料理を試験的に提供するポップアップイベントを開催。「それがきっかけで、シーベジタブルは次のフェーズに移行できました」とK,D,C,,,で受けたインパクトを語るのは、共同代表の友廣裕一さんです。
「僕たちは海藻を陸上や海面で栽培する事業を手がけているのですが、海藻を作るだけではなく、新しい海藻の食文化を作っていきたいと思っているんです。海藻の食べ方は、昭和初期くらいからあまり進化していないようで、もちろん、昔ながらの地域に伝わる食べ方も大事なのですが、これだけ食文化が多様化している現在では、それだけでは海藻を食べる機会が減ってしまうと考えています。海藻は和だけではなく、洋の料理でも活躍できる食材なので、新たに食べるシーンを提案していくことで、食文化を発展させたり、海を豊かにするような事業に発展させたい」
新しい海藻の食文化を作りたい。その思いに共感し、シーベジタブルに合流したのが、ミシュラン二つ星に輝いたイノベーティブレストラン「INUA(イヌア)」(2021年閉店)でメニュー開発に携わっていた石坂秀威シェフでした。役者は揃った。残るは、舞台と観客。そこで白羽の矢が立ったのがK,D,C,,,です。
「当時は設備が整った自前のキッチンもなく、実際にお客さんに食べてもらうのも初めて。ひとまず、隔週で計4回、1回につき8名のコースディナーを回してみて自分たちの限界を知っておこうと(笑)。K,D,C,,,は、大きなアイランドキッチンが設置されているので、シェフが手を動かしながら料理の説明もできますし、いつのまにかキッチンをお客さんが囲んで質問を投げかけていたり。会社としてもはじめての挑戦は、とても勉強になりましたね」
実際、イベント時の参加者の方たちの表情と言ったら…! 当日提供された海藻料理はどれも初めて目にするものばかり。洗練された料理をまじまじと見つめてひと口含むと、皆さん、たちまち目を見開き、自然と笑みがこぼれる人が続出。新たな食体験にワクワクしている様子がこちらにも十分伝わってきました。
さらに、友廣さんがK,D,C,,,に感じたメリットは、お客さんの「層」です。
「ポップアップ開催時にはオレンジページの方や、K,D,C,,,とつながりがある食のプロたちに参加していただけたため、精度の高いフィードバックが得られました。大企業に所属する方も多く、フジッコさんの商品開発の方とは具体的な商品の話で盛り上がりましたし、S&Bの方はその後に、僕たちの九州の生産拠点まで飛んできてくださったりしました」
こうしてK,D,C,,,での4回にわたるポップアップを経て、友廣さんたちはそれまで感じていた石坂シェフによる海藻料理の可能性が確信に変わり、お客さんの反応からもしっかりした手応えを得たといいます。そして、ここでの出会いが、シーベジタブルに大きな転機をもたらしました。
「先述したように、海藻の料理開発のためのキッチンを探していたけれどなかなか見つからなかったのですが、ポップアップの参加者の方にその話をしたところ、閉業したレストランのキッチンが空いているということで、なんと貸してくださることに! 1週間後には入居を決めました」
人と人との有機的なつながりが、おいしくて社会的インパクトのある食を間にはさんで、拡張していく。今回のイベントは、まさにK,D,C,,,が目指している理想的なイベントとなりました。
こうしてK,D,C,,,での4回にわたるポップアップを経て、友廣さんたちはそれまで感じていた石坂シェフによる海藻料理の可能性が確信に変わり、お客さんの反応からもしっかりした手応えを得たといいます。そして、ここでの出会いが、シーベジタブルに大きな転機をもたらしました。
「先述したように、海藻の料理開発のためのキッチンを探していたけれどなかなか見つからなかったのですが、ポップアップの参加者の方にその話をしたところ、閉業したレストランのキッチンが空いているということで、なんと貸してくださることに! 1週間後には入居を決めました」
人と人との有機的なつながりが、おいしくて社会的インパクトのある食を間にはさんで、拡張していく。今回のイベントは、まさにK,D,C,,,が目指している理想的なイベントとなりました。
こうしてK,D,C,,,での4回にわたるポップアップを経て、友廣さんたちはそれまで感じていた石坂シェフによる海藻料理の可能性が確信に変わり、お客さんの反応からもしっかりした手応えを得たといいます。そして、ここでの出会いが、シーベジタブルに大きな転機をもたらしました。
「先述したように、海藻の料理開発のためのキッチンを探していたけれどなかなか見つからなかったのですが、ポップアップの参加者の方にその話をしたところ、閉業したレストランのキッチンが空いているということで、なんと貸してくださることに! 1週間後には入居を決めました」
人と人との有機的なつながりが、おいしくて社会的インパクトのある食を間にはさんで、拡張していく。今回のイベントは、まさにK,D,C,,,が目指している理想的なイベントとなりました
【SEA VEGETABLE COMPANY 】 |
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日本各地にある「実はおいしいけれど食べられていない海藻」や「かつては食べられていたけれど採れなくなってしまった海藻」などを、母藻の採取から種苗生産し、環境負荷の少ない陸上養殖や海面養殖によって生産を広げるとともに、新たな食べ方の提案まで行なっています。 公式URL : https://seaveges.com/ |